インドの弦楽器といえばシタールの名が出てくる。
sitarの「tar」はもともとペルシア語で「弦」という意味があって、イランには単にタール(tar)という名やセタール(setar)という名の弦楽器がある。
シタールは北インドで使われている楽器だけれども、イランあたりのセタールがインドで改造されシタールになったという。
シタールの弦は比較的ゆるく張られており、左手で弦を押さえる時にグニョっと弦を90度方向に引っ張り上げて演奏することが多い。この奏法をギターではチョーキングというが、シタールではミンドと言うらしい。インドの弦楽器の得意技でもあるけれど、メロディ用の弦だけではなく共鳴用の弦が12本~16本ほど張りめぐらされている。
弱い張りの弦、ミンド、共鳴弦により独特の響きと、くねった怪しげな音が出る。
あ、そういえばギター(guitar)もtarの文字が含まれているが、これも偶然ではないのだろうと思うのだけれども。