オーボエ、ファゴット、そしてこのイングリッシュ・ホルンは、これらに加えて鼻づまりのような音という言い回しもある。2枚リード楽器の特徴的な音である。鼻づまりの音は、哀愁があって、なまめかしいようだ。
イングリッシュ・ホルンはフランスではコール・アングレ(Cor anglais くっつけてコーラングレ)という呼び名もあって、フランス語のAnglaisは、英語でいうEnglishだ。いずれにしてもイギリスのホルンとかイギリスの笛とかの意味になるがイギリスとは関係ない。もともと「アングル」、つまり角度というところからきているらしいが、なぜかイギリスの・・・になってしまったようだ。たしかに、その昔はこの木管楽器は途中で角度がついていて「くの字」の形に曲がっていた。
ドボルザークの「新世界より・第二楽章」・・・遠き山に日は落ちて 星は空をちりばめぬ・・・と、日本語の歌詞が付いたあのメロディは、このイングリッシュ ホルンである。