という前置きをしておいて、ここでは長い長いラッパを紹介。
金管楽器は低音になるほど管は長くなるのだけれど、近代的な楽器は管をぐるぐると巻いたりしているので「長い」をそんなに意識しないかもしれない。
ここに載せたのは長くて曲げていない直管のラッパだ。まっすぐなので「長い」がそのまま長いと実感する長さになる。
これらラッパは、楽器というよりは「音で連絡する道具」といった方が正しい。サイレンや半鐘みたいなもんだ。こんなところで近代的なアンプやスピーカー、トランシーバー、ましてスマホなどの機器があったらなどという話を持ち込んではいけない。古来よりの伝統的な道具の成り立ちの話をしているんだからね。
さて、例えば山岳地帯では山谷、草原、森林が広がっていて だだっ広い。そんなだだっ広い場所が仕事場の場合、遠距離でのコミュニケーションは音で伝えるよるのがいい。
とはいえ、遠くまで届くように大きな音が必要。弦楽器みたいに小さな音では役立たず。やっぱり、太鼓かラッパだろう。そんな中でラッパは指向性があるから、ある特定の方向に向けて発信するのに都合がいいようだ。
大きな音はもちろん、さらには その音は遠くまで届く必要がある。そうそう、音は低音のほうが遠くまで届くのだ。遠くでやっている野外コンサート会場からバスドラムやベースの音だけが聞こえてくるという経験をしたことがあるかもしれない。雷も遠ければ低い音が響く。
ここで紹介するラッパ・・・伝達用ラッパは 低い音を出すために管を長く長くする必要があったわけだ。
トレンビタ trembita |
ブシウム bucium |
ウクライナとルーマニアの国境あたりには カルパティア山脈 がある。上記のトレンビタと同じく、このあたりの山岳地帯で、羊飼いに愛用されている。
アルプホルン alphorn |
ドゥンチェン dungchen |
ドゥンチェン(ラグドゥンとも)は、チベットの僧侶が使う。寺院の高いところから、吹き鳴らす。
伝達用ラッパは 低い音を出すために管を長く長くする必要があと書いたけれど、管楽器は倍音を出しやすいので比較的高い音も出せるということも付け加えておきましょう。
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