オークラウロ |
一見、フルートのように見えるが、歌口が尺八の形をしている。横笛ではなく縦笛である。
伝統的な尺八でも半音を出せるが、素早い音程変化は難しい。尺八のような音色を持ちつつ、西洋音階を安易に出せる楽器を作ろう。というわけで、ベーム式のキーを取り付けた金属製の尺八が出来上がった。
標準のフルートと同じ「C調」の管を基本としていたようだが、バスやピッコロ相当のものも作られた。
大倉喜七郎という人が昭和の初期に作り上げたのだけれど、あまり普及にはいたらなかったのは残念。
今となってはマボロシの楽器。